霧島温泉 「新燃荘」 で立ち寄り入浴。
「新燃荘」は霧島屋久国立公園、霧島連山の麓にある民営の国民宿舎で、全国的にも知られた
秘湯の湯治湯屋である。写真奥にチラッと見える山が大噴火した
新燃岳(しんもえだけ)で、
ここから2.7キロの距離しかないらしい。
赤松林で囲まれ、近くには岩肌むき出しの硫黄臭漂う
蒸気噴出地帯やミヤマキリシマなどの
高山植物が群生する自然美豊かなところに、温泉好きが唸る赤屋根の「新燃荘」がある。
駐車場は2箇所。合わせて20台前後が停められる。木造の建物は宿舎と湯屋の2つで、
周囲に良く溶け込んでいる。清らかな小川が流れ、渕には白い温泉成分がびっしり付着していた。
湯屋には「新湯温泉」の看板。昭和の頃、自然の驚異で壊滅的な被害を受け、その時に泉源も失った。
しかし湯治者の為にも何とか復活させたいとオーナーが自力で今の泉源を探し当てたらしい。
これが混浴露天風呂だ。写真撮りNGなので一部しか写っていない。
10名くらいが浸かれる広さがある。自然木や岩石をレイアウトした落ち着いた造りで、
温度も38~39度とゆったりと楽しむことができる。
女性の方も脱衣室に置いてあるバスタオルを巻いて入浴できるので、是非味わってほしい。
男女の脱衣室からそれぞれ入湯できる内湯。露天風呂より熱めの湯温である。
泉質は 単純硫黄泉(硫化水素型) 旧泉質名 : 硫化水素泉
源泉温度62.7度 PH値5.9 (低張性・弱酸性・高温泉)
Na+:3.6 Mg+:2.3 Ca+:6.9 SO4-:9.6 HS-:0.9 HCO3-:20.6
浴用として、アトピーやリウマチ、動脈硬化症などに効果が期待され、飲用では糖尿病や痛風に良い。
硫化水素臭漂う青乳白した濁り湯で、温泉らしい温泉である。内湯は天井が高く換気もいいが、
硫化水素ガス中毒と、硫黄成分で身体に強い変調を与え易いため、15分以上の長湯をしないように
注意書きが掲示されていた。僕は内湯と露天風呂で交互浴を楽しみながら2時間30分、至福の時を
ゆっくり味わう事ができた。
お陰で硫黄の香りがたっぷり身体に染み付いたようで、ホテルで待ちぼうけをくらった家内の顔が、
帰りの車内で
大魔神のような鬼の形相に変貌したのは言うまでも無い。[1回]
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