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温泉ソムリエtakeさんの温泉日和

温泉はやっぱり活きているんだなということを最近つくづく実感しています。季節や時間帯、気象条件などで、入浴するたびに                  以前とは違う何かを発見し、ワクワクできる。そんな喜びと感動を求めてこれからも気ままにのんびりと入湯を楽しんでいきます。

   

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妙見石原荘



  妙見「石原荘」 で立ち寄り入浴。



 妙見「石原荘」は、鹿児島県霧島市隼人町の妙見温泉にある国内でも有数の高級旅館の1つである。
 一度は泊ってみたい憧れの宿だが、なかなか予約も取れないし其れなりにコストが掛かることもあり、
 今回は立ち寄り入浴のみでお邪魔した次第である。



 落ち着いた雰囲気のロビー。窓越しに見える渓谷の緑が館内をより一層引き立てている。
 レイアウトされた調度品も高級感と気品に溢れ、日常では味わえない至福感を覚える。
 フロントで、立ち寄り入浴を告げて料金1200円を支払う。今度で2度目の訪問なので、前回
 ほど緊張することもなくフロントマンの説明を一通り聞いて湯場へ向かった。



 浴場の入口。湯場は本館とは別棟になっている。 



 浴場にあるラウンジ入口。フロントで手続きした入浴証明書をここに提出する。時間は10:00前。
 「宿泊者がまだ露天で入浴中だがよかったらどうぞ」と言ってくれたので、急いで露天風呂に行く。
 実は前回の訪問時、既に午後2時を経過していた為、露天風呂にゆっくり浸かることができずに
 後悔をずっと引きずっていたのだった。



 ここが「椋の木露天風呂」の入口。因みに10:00~15:00が男性専用になり、10:00までと
 15:00以降は宿泊者混浴露天風呂になる。



 天降川(あもりがわ)の渓流を眺望できる露天風呂。7~8名が浸かれる広さがある。



 泉質は ナトリウム・カルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉  旧泉質名 含重炭酸土類・重曹泉
 源泉温度55.2度  PH値6.4  溶存物質2155   (低張性・中性・高温泉)
 Na+:219.8  Mg+:94.8  Ca+:192.9   HCO3-:1129
 浴用として、神経痛、切り傷、婦人病など、飲用として慢性胃腸病などに効果が期待される。



 鉄イオンが含有した茶褐色の析出物が湯船全体に付着しているが、独自の自家源泉を足元湧出
 方式で掛け流しているため、湯色はほとんど無色透明である。空気に触れない為酸化が抑えられた
 極めて新鮮で極上の温泉である証といえる。湯口からは炭酸臭と金気臭が漂い、飲泉すると、炭酸泉
 の甘みと塩味、マグネシウムの苦味を感じる。湯温も41度前後と丁度良い。若干のヌルつきと炭酸泡
 が肌に纏わり付く、そんな良質の温泉だ。
 


 次に大浴場「天降殿」(あもりでん)で入浴。ラウンジがある建物内にあり、男女固定の浴場だ。
 広い浴槽の他、それぞれにサウナ、水風呂もある。立ち寄りの入浴時間は10:00~15:00となっている。



 湯船は15名くらい浸かれる広さがある。純和風宿の雰囲気をガラッと変える古代ローマ風の神話を
 モチーフにしたレリーフが飾られている。陽が暮れてライトが灯ると幻想的な趣を興じるのであろう。
 宿泊した者だけの特権というところか。 



 泉質は露天風呂と同じ ナトリウム・カルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉 だが、源泉は違う。 
 Na+:227  Ca+:180  Mg+:100  HCO3-:1200  溶存物質2353  (低張性・中性・高温泉)

 笹濁りした湯色で透明度も低い。土類・重曹泉系でよくみられる泉質といえる。効能、湯質とも
 露天風呂と変わらない肌触りなので、湯船が大きい事や上部から湯が注がれているため酸化する
 と思われる。また、露天とは違い内湯の場合は光透過が変わるので、色つきがでる場合が多い。

 ここの湯量には恐れ入る。凄い勢いでドボドボと注がれている。湯温も41度位で丁度良い。
 「石原荘」では、55度の源泉を独自の方法で加水せず、41度前後の適温にしているから流石である。
 露天には無かったが、ソープ類のアメニティが揃っており、脱衣室には綿棒、ブラシ、髭剃りもある。



 浴場棟には他に「七実の湯」「睦実の湯」がある。
 「七実の湯」(ななみのゆ)は、6~7名が浸かれる広さの露天風呂で、10:00~15:00は女性専用。
 15:00以降は宿泊者専用の貸切風呂になる。
 「睦実の湯」(むつみのゆ)は、3~4名が使える広さの貸切露天風呂で、2012年4月に完成した。
 両風呂とも眺望がよく、リラックスして入浴を楽しむことができる。
 


 浴場棟の横で、以前露天風呂?だったところが足湯になっていた。



 川の瀬音を聴きながら、また心地よい風を感じながらゆったりと浸かっていたいそんな思いがした。



 また、敷地内には飲泉場「薬湯」があり無料で飲むことができる。
 ここも独自の源泉らしく、成分表によると 「妙見25号泉」 泉温45.4度  PH値6.3
 遊離炭酸583.2  HCO3-:1130  溶存物質2112   (低張性・中性・高温泉)

 炭酸味と苦味、塩味が感じられ、胃腸病に効果があるようだ。



 ラウンジに貼ってあった「館内案内図」


 渓流沿いの一万坪の広大な敷地の中に、個性溢れる15の宿棟と寛がせてくれる持成しの数々。
 自噴の温泉を出来るだけ源泉そのままに提供したい、そんな思いが感じられました。

 今日も心ゆくまで楽しむことができました!

 《妙見石原荘》情報

  住所 : 鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4376

  電話 : 0995-77-2111

  営業 : 10:00~15:00

  休み : 無休

  料金 : 大人1200円  小人600円   貸切露天 1000円/30分(入浴料別途)

  風呂 : 男女別大浴場各1  男女別露天風呂各1  貸切露天風呂1

  宿泊 : 1泊2食 21150円~     駐車場50台収容




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妙見荘 田島本館

 

 湯治の宿 「田島本館」 で入浴しました。



 田島本館は、鹿児島空港から車で約15分の妙見温泉にあり、天降川(あもり)と中津川が
 交わる眺めの良い所に建つ創業130年の老舗旅館である。



 受付で日帰り入浴をお願いする。宿泊や休憩の受付もここ。中には囲炉裏や食堂もある。



 浴場は露天風呂の「ねむの湯」と内湯の「神の湯」があり、僕はお勧めの露天風呂を選択、
 建物の左側を下り進むとすぐに美しい川の景色が飛び込んできた。



 露天風呂「ねむの湯」の入口。



 男子の脱衣室。木製の棚だけで、いたってシンプルな作り。



 露天風呂の様子。湯船が2つあり、奥にはうたせ湯。



 手前の湯船は「胃腸湯」。2~3名が浸かれる広さの微黄褐色の半透明湯である。



 泉質は マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉    旧泉質名 : 重炭酸土類泉
 源泉温度47度  PH値6.7  ※湯治棟成分表示参考  (低張性・中性・高温泉)
 浴用として、リウマチ、神経痛、関節痛など、飲用では胃腸病に効果が期待される。

 肌への刺激は少ない。飲泉すると、薄塩味と金気味があり、炭酸味の甘みも感じた。
 湯温は41度くらい。湯船に茶褐色析出物が付着していることから鉄分も含有しているようだ。



 奥の湯船。2~3名が浸かれる広さだ。おびただしい量の黄褐色した固形温泉成分が浮遊している。



 この湯船には「傷の湯」と名が付いている。湯温は「胃腸湯」より少し温めの湯。しかしながら
 この浮遊物には驚かされる。大きめの固形物を掌ですくうとパッと拡散しこぼれて湯中を漂う。
 浮遊物の身体への感触は全く無いし、露天であるためか臭気も感じない。排出口に形成された
 石灰華の塊から察すると、炭酸水素とカルシウムが化学反応した成分ではないかと考えるが、
 如何せん、炭酸臭がしないのが不思議だ。
 


 一番奥にある「うたせ湯」。注出量も多く高さもあるのでとても気持ちが良い。



 ここの壁一面にも析出物がびっしり付着していた。



 もう1つの風呂「神の湯」は、湯治棟の中を通り抜けた奥にある。



 「神経痛の湯」である。5~6名が浸かれる広さがある。露天風呂からちょっと休息を入れてからの入浴なので定かではないが、湯温度は「胃腸湯」より若干温い感じだ。
 内湯のため、湯色ははっきり解らないが、半透明で弱茶褐色系だと思う。飲泉すると
 「胃腸の湯」とあまり変わらない?ような味だった。ここでも嗅ぎ慣れた炭酸臭を感じることが
 できなかった。臭覚がおかしくなったんじゃないかと心配だ‥

 でも、よか湯にずんばい浸かっせぇよ

 今日も歴史ある名湯頂戴しました!

 《妙見荘「田島本館」》情報

  住所 : 鹿児島県霧島市牧園町宿窪田4236

  電話 : 0995-77-2205

  営業 : 8:30~21:00

  休み : 無休

  料金 : 大人250円  小人100円

  宿泊 : 旅館 7部屋  1泊2食8550円  素泊まり5380円
        新館 9部屋  1泊2食6745円  素泊まり3735円

  ※ 鹿児島空港から「妙見温泉バス」が毎日運行している。




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人吉旅館

 

人吉温泉 「人吉旅館」 で入浴しました。



 熊本県人吉市は相良藩2万石の城下町で、「日本三大急流」の1つ清流球磨川の川下りと
 球磨焼酎の蔵元が多く点在する温泉町として有名である。
 「人吉旅館」はJR人吉駅から徒歩10分、九州自動車道人吉ICから車で10分の所にある純和風
 旅館。目の前には国宝青井神社がある。昭和9年創建当時そのままの姿を維持してきた事から、
 2012年9月に国登録有形文化財として国に答申されている。



 素朴で優雅な自然木をふんだんに使用した贅沢な設い。歴史と伝統を大切に継承してきた
 この旅館のこだわりが、フロントや回廊のような光沢ある廊下、展示物などに窺い知れる。



 男湯の入口が2つあり入ってみると、内部は同じような脱衣室が繋がった構造になっていた。
 尋ねてみると、新たに岩風呂を作った際に以前男女に分けていた風呂場を1つにして、男女を
 朝夕入れ替えにして入浴提供しているとの事。



 浴場内は旅館の雰囲気そのままの落ち着いたつくり。2つの浴槽と、写真奥にあがり湯槽がある。



 浴槽1つに7~8名が浸かれる広さがある。深さ80cmの湯船の中には木のベンチが備えられていて
 ゆったりと腰掛けて寛ぐことができる。



 泉質は ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉     旧泉質名 : 含重曹ー食塩泉
 源泉温度54.6度  PH値7.89  溶存物質2247   (低張性・弱アルカリ性・高温泉)
 浴用として、神経痛、腰痛、婦人病など、飲用として胃炎、気管支炎などに効果が期待される。

 半透明の弱黄褐色した温泉で掛け流し。トロトロした肌触りが感じられる。微炭酸モール臭が漂う。
 飲泉すると微塩味、弱炭酸味と中金気味を感じる。湯温は41度くらいで適温。湯口温度は45~46度で
 それぞれの浴槽に注がれている。浸かっていると、若干の泡付きがあり、炭酸系の特徴が味わえた。

 昔ながらの風情を感じる純和風の老舗旅館で

 今日も味わい深い温泉を頂戴しました!
 
 
 《人吉旅館》情報

  住所 : 熊本県人吉市上青井町160

  電話 : 0966-22-3141

  営業 : 9:00~21:00(立ち寄り)

  休み : 無休

  料金 : 大人500円  小人200円

  風呂 : 内風呂男女各1  貸切内風呂2

  宿泊 : 1泊2食12000円~  ビジネスプラン10000円~  素泊まり7000円~

  駐車場完備  ボディソープ・シャンプー・シャワー・ロッカー・マッサージ機有り





  

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人吉「新温泉」

 
 
 熊本県人吉温泉 「新温泉」 で入浴しました。



 人吉温泉は、熊本県の南部にあり、宮崎と鹿児島の県堺に位置する相良藩700年の城下町。
 中心部には「日本三大急流」の1つ清流球磨川がせせらぎ、球磨焼酎の本場としても有名である。
 「新温泉」は温泉街の中心地にあり、地元の人が通う昭和初期創業の大衆浴場だ。



 歴史を感じさせるレトロな脱衣室。丸い籐籠や定番の貫目秤、古あんま機が飾り気なく置いてあり、
 ギシギシと軋む床板が、公衆浴場に来たんだという哀愁ロマン気分を盛り上げてくれる。



 「女将さん時間ですよ」を連想させる現代版がここにあった。

 先代が生前2つの浴場を経営していて、最初にできた温泉場が「昭和温泉」(今は廃業)、
 その次にできた浴場なので「新温泉」と命名されたんだと教えて頂いた。



 浴場内にはコンクリートでできた2つの浴槽。左側が熱湯で深く、右側がヌル湯で浅い。
 床もコンクリート打ち。どちらも析出物により黒々とした年月の証が刻まれている。



 木製のアーチ型天井。これのお蔭で浴場に圧迫感をまったく感じない。両脇を鉄骨で
 支えられながら、創建当時の勇姿を見せてくれている。



 浴場から見た叙情を感じる格子戸。何枚か残る作りガラスも良い。



 泉質は 単純温泉     源泉温度42度?  PH値? 溶存物質?
 トロリとしたヌルつきがある半透明でコーヒー色した湯色。若干の塩味と炭酸味、そしてモール臭が
 感じられるので、分析表はなかったが炭酸水素塩泉に近い弱アルカリ性の単純温泉ではないか
 と推察される。



 湯船の温度は40度前後とゆっくり浸かることができる。周辺での乱掘削の影響などで
 湯量がめっきり減少したため、午後からの営業を余儀なくされてしまったらしいが、
 これからもこの浴場をなんとか守っていただけるよう頑張ってほしいと願うだけである。


 裸電球が玄関を照らす長年大切にされてきた公衆浴場

 今日も味わいを醸す温泉を頂戴しました!



 《人吉「新温泉」》情報 

  住所 : 熊本県人吉市紺屋町80ー2 電話  0966ー22ー2020  

  営業 : 13:00~22:00  

  休み : 第1月曜日  1月1日  

  料金 : 大人300円 小人120円   





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筌の口共同温泉

 

 筌の口(うけのくち) 「共同温泉」 で入浴。



 筌の口温泉郷は、熊本県黒川温泉から車で15分の九重町にあり、近くには絶景地「夢の大吊橋」や、
 九重森林公園スキー場、日本有数の眺望を誇る飯田高原などがあり、自然環境に恵まれた所である。
 また、ノーベル文学賞受賞者の 川端康成 が文筆のため滞在した湯治場としても有名。



 筌の口共同温泉は江戸中期から続く歴史ある共同浴場で、湯治や療養の湯処として名高い。



 浴場には12名前後が入湯できる広さの湯船があり、湯渕と床面には赤茶褐色の温泉析出物が
 びっしりと付着している。内観の鄙びた雰囲気は如何にも共同浴場といった落着きが感じられる。
 浴場内はそれなりに清潔感があり、管理がよく行届いた施設である。

 

 泉質は ナトリウム・マグネシウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉
 源泉温度48.5度   旧温泉名 : 含芒硝ー食塩ー重炭酸土類泉   (中性・低張性・高温泉)
 浴用として、切り傷、火傷、慢性皮膚病など、飲用として慢性消化器病や糖尿病などに効果がある。



 黄褐色の濁り湯で、湯面には微硫黄臭と金気臭が漂う。飲泉では炭酸水素イオンの酸味と甘み、
 若干の塩味が舌に残る。湯質はPH値不明であるが酸性に近いような肌触りの硬さを感じる。塩類泉
 の保湿力もあり、療養泉としてとても良質な温泉ではないだろうか。



 天井も高く灯り窓を広く配した造りで明るく圧迫感もない。
 自家用車の場合は隣接した「旅館新清館」での有料駐車(200円)になるが、地元の人と談笑
 しながらのんびり名湯に浸かれて僅か200円という安さを考えれば大変お徳と言えよう。「新清館」
 でも立ち寄りで個性豊かな露天風呂を味わうことができるので、両方のお湯を楽しめば駐車料金は
 いらないかも‥

 今日も心身ともに療養できる温泉を頂きました!


 《筌の口共同温泉》情報

  住所 : 大分県玖珠郡九重町田野

  電話 : 0973-73-3800(九重夢大吊橋観光案内所)

  営業 : 24時間(清掃時間は不可) ※曜日によって清掃時間帯が異なるため要確認

  休み : 無休

  料金 : 大人200円  小人100円  受付無人の時は料金箱へ

  アメニティ  なし






  
 

 

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takeさん
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男性
職業:
嘱託職員
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温泉と食べ歩き
自己紹介:
温泉好きが高じて大分県に定住。麦焼酎とトマトとカボスがあればご機嫌な中年親父。スィーツも好きだけど、洋物より和菓子!
温泉ソムリエの認定を受け、温泉地の「温泉分析表」を見ながらの体感にハマってます。

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